実習・電子計測の基礎とテスタ&オシロの選び方/使い方「超」入門

実習・電子計測の基礎とテスタ&オシロの選び方/使い方「超」入門
―― 計測のプロが教える,計測器を適切に使いこなすための知識とテクニック


【コース】1日コース,7時間(昼休み1時間を含む) 【内容のカスタマイズ】可能.要相談
【セミナNo.】ESKW02    【出張範囲】全国

 設計・試作した電子回路が動かない,誤動作する場合,さらに仕様通りに動作しているかどうかを検証するために,電子計測器が不可欠です.この電子計測器はいくつかのグループに分けられます.
 携帯電話の出荷前試験に使われる無線機テスタは決められた試験を行う専用計測器です.測定したいターゲットを計測器に接続し,メニューを実行するだけで結果が得られます.半導体の機能を評価する半導体テスタも同じです.
 逆にディジタル・テスタやオシロスコープなどは,いろいろな測定ができる汎用計測器です.大変便利なツールですが,必要になる性能を見極め,適切に使用しないと大きな測定誤差を生じる恐れがあります.
 また特定の目的,例えばインバータ&モータ,電源などのパワー・エレクトロニクス機器の効率を評価する電力計は専用計測器ではありますが,セットアップを適切に行う必要があります.
 さらに本来の入力信号が得られない場合には疑似的な信号源が,またバッテリ動作の機器では,バッテリの状態をシミュレーションできる電源も必要になります.
 様々な試験をサポートするために,多くの計測器が用意されています.
 このセミナでは,代表的な電子計測器がどの様な場合に使われるのか,またどの位の性能が必要になるのかを見極めるスキルの習得を目指します.セミナの後半ではエンジニア必携のツール,ディジタル・テスタとオシロスコープの基礎を実機を使って学びます.

●対象聴講者
・技術系新入社員
・入社年度が若いエンジニア

●内容
1. 代表的な電子計測器 ~どんな場合にどれを使う?
 1.1. イントロダクション
  1.1.1. 誤差について
  1.1.2. 時間で捉えるか,周波数で捉えるか
  1.1.3. 電源とグラウンドの関係
 1.2. 変化しない電圧・電流・抵抗を測る
 1.3. 電力を測る
 1.4. 直流を供給する試験用直流電源
 1.5. 商用電源をシミュレートする交流電源
 1.6. 負荷の代わりになる電子負荷
 1.7. 周波数,時間差を正確に測る
 1.8. 周波数を解析する
 1.9. 高周波用測定器
 1.10. ゆっくりした変化から瞬間の変化まで捉える波形測定器
 1.11. EMCとESD
 1.12. 実信号に変わる信号発生器

2. エンジニア必携のツール,ディジタル・テスタとオシロスコープを正しく選び,使う
 2.1. 使い方を誤ると意外に誤差が大きいディジタル・テスタ
 2.2. 観測したい信号に合わせて,必要な性能のオシロスコープを選び,正しく設定する
 2.3. 実は使いこなしの盲点 ~プローブの正しい使い方

3. 万能ツール AnalogDiscovery2の紹介


さまざまな計測器を組み合わせて実験ベンチを構築


ディジタル・マルチメータのCOM入力はグラウンドから絶縁


【ご用意いただくもの】
事前にご相談いたします.

【講師】
渡邊 潔 氏〔ワタナベ計測コンサルティング 代表〕
 東京農工大学工学部電子工学科卒業後,計測器メーカーに入社.電子計測のコンサルティング営業,アプリケーションエンジニアなどを経験後,計測コンサルタントとして計測器の選定へのアドバイス,使いこなしのセミナーなどを年間数10回実施.「ディジタル・オシロスコープ実践活用法」(CQ出版社刊)の著者.