実習・計測のプロが教えるオシロスコープ&プローブの使いこなし

実習・計測のプロが教えるオシロスコープ&プローブの使いこなし
―― 電源回路計測を通して誤計測をしないテクニック&スペシャル・プローブの製作


【コース】1日コース,7時間(昼休み1時間を含む) 【内容のカスタマイズ】可能.要相談
【セミナNo.】ESKW01    【出張範囲】全国

 電気の動きを波形として観測できるオシロスコープは,エレクトロニクスに携わるエンジニアのマザー・ツールである.
 ところが,同じ波形を同じオシロスコープで観測しても,人によって観測結果が異なることが少なくない.メーカが保証する製品の性能をユーザが確認すると,期待した性能が得られていない,とトラブルになることもある.オシロスコープのメーカは勿論のこと,型名も同じモノを使っての話である.これは,オシロスコープの電圧軸・時間軸等の設定,プローブの扱い方が不適切なことが原因であることが多い.
 本セミナでは,適切な性能のオシロスコープの選択,適切な設定,さらにプロービング・テクニックを習得することにより,波形計測として誤差の多いスイッチング電源のノイズ測定を例に解説するとともに,電源ノイズ計測に便利な3種のプローブを製作する

※本セミナでは,簡単な半田付けを行います.



●対象聴講者
・日頃,業務としてオシロスコープを使用している方
・現在使用しているオシロスコープの性能が満足できているか自信の無い方
・波形観測の結果に自信が持てない方
・たくさん機能があっても使いこなせていない方
・オシロスコープの測定結果がどれ位正しいのか確信が持てない方

●講演の目標
・測定対象に対して必要な性能のオシロスコープを選択できるようになる
・オシロスコープの適切な設定ができるようになる
・オシロスコープの測定結果に自信が持てるようになる
・プローブの重要性が理解できる
・正しいプローブの扱い方,プロービングができるようになる

●内容
1. オシロスコープができる事,できない事,限界と可能性

2. 適切な性能のオシロスコープの選定
 2.1 最低限必要な性能と余裕を持った性能 ~信号と周波数帯域の関係

3. 波形測定のキーはプロービング
 3.1 電圧入力端子はどう作られているか ~プローブの役目と種類
 3.2 波形が変わる ~プローブの負荷効果
 3.3 パッシブ・プローブの原理

4. 適切な設定とは
 4.1 適切な電圧軸設定
 4.2 実習 スイッチング電源のノイズ測定(-1 -2)
 4.3 適切なサンプル・レートの決め方とレコード長
 4.4 実習 スイッチング電源のノイズ測定(-3)

5. ピンポイントでトリガをかける

6. メモリを有効利用できるディレイ機能

7. 波形解析の効率化のツール
 7.1 ピーク検出とアベレージ
 7.2 低レベルの高周波電源リップルの計測
 7.3 実習 スイッチング電源のノイズ測定(-4)
 7.4 波形パラメータの自動測定と適切な使い方

8. プローブの使いこなし
 8.1 プローブ・アクセサリの考察
 8.2 アクティブ電圧プローブ

9. AC電源のグラウンドとは?

10. 高電圧プローブによる安全な測定と問題点

11. 電流プローブの正しい選択と使い方
 11.1 微小電流波形の計測方法

12. プローブが拾うノイズ

13. 磁界ノイズの検出

14. パワーエレクトロニクス波形計測における問題点と解決策

15. スペシャル・プローブの製作
 15.1 低周波専用1:1プローブの製作
 15.2 高周波専用1:1プローブの製作
 15.3 近接磁界プローブの製作

プローブを回路に挿入するということは?<br/>
プローブを回路に挿入するということは?

実習で製作する,市販では入手しにくい3種類のプローブ<br/>
実習で製作する,市販では入手しにくい3種類のプローブ


●サンプルテキスト


【ご用意いただくもの】
半田ごて等の工具類.貸出しも行います.詳細はお問い合わせください.

【講師】
渡邊 潔 氏〔ワタナベ計測コンサルティング 代表〕
 東京農工大学工学部電子工学科卒業後、計測器メーカーに入社。電子計測のコンサルティング営業、アプリケーションエンジニアなどを経験後、計測コンサルタントとして計測器の選定へのアドバイス、使いこなしのセミナーなどを年間数10回実施。「ディジタル・オシロスコープ実践活用法」(CQ出版社刊)の著者。