ディジタル信号処理システム FPGAによる実装-最小限かつ必須のテクニックをマスタ!【オンライン限定セミナ】

ディジタル信号処理システム FPGAによる実装-最小限かつ必須のテクニックをマスタ!【オンライン限定セミナ】
―― コピペするだけでいくらでも並列化できるFPGAの強みをZyboボードで体感しよう!

  

【開催日】2023年6月15日(木) 10:00-17:00 1日コース
【セミナNo.】ES23-0031  【受講料】29,000円(税込)
【会場】オンライン限定セミナ

※本セミナはZoomを使ったオンライン限定セミナです.
詳細は,オンライン限定セミナについてをお読みください.

 FPGAの強みの一つに「並列動作」がある.オーディオ用のディジタル・フィルタを一つ設計して実装した後「ステレオ化(2チャネル化)」が必要になったとしても,基本的にHDLをコピペすれば勝手に2チャネル並列動作してくれる.
 本セミナではIIR/FIRフィルタをXilinx社のFPGA(Zynq)に実装する.IIRの場合はBiquadと呼ばれる2次IIRフィルタを縦続接続し,FIRの場合はRAM/ROMに大量のデータ/係数を格納して性能を上げる.まずはそのような回路を達成するHDLの記述について説明する.
 HDLの検証としては,まず論理シミュレーションを行う.これによりFPGA実装前にバグの大部分をつぶしておく.FPGA実装後に思うように動かない場合は,ロジック・アナライザで内部信号を観測してデバッグする.この二つはFPGA開発において必要最低限の手順である.
 本セミナではZynqのロジック部のみを使用する.ARMやMicroBlazeといったFPGA内蔵マイコンは使用しないので,開発ツールはVivadoのみとなる(Vitisは使わない).また,パソコンからディジタル・フィルタへ信号入力し,出力をWindowsアプリで観測する.比較的低スペックなパソコン1台でHDL開発から実装,デバッグ,評価ができるように工夫する.

●対象聴講者
・FPGAでオーディオ(音声)の信号処理をしたい方
・Zyboを持っている方(7000,Z7-10,Z7-20どれでも可,下の写真参照)
・パソコンでFPGA開発から入出力波形の確認までしたい方(Windows/Linuxどちらも可)
・Vitisを使いたくない方(Vivadoだけをインストールして使いたい)
・ARMやMicroBlazeのようなFPGA内蔵マイコンを使いたくない方(ロジックのみで開発)
・Verilogのみ,またはVHDLのみで開発したい方(両言語を用意する予定)
・I2CをHDL化したい方(マイコンではなくロジックでシリアル通信したい)
・ディジタル・フィルタを多チャネル化,多段化したい方
・FPGA内部のRAM/ROMを使って高次のFIRフィルタを構成したい方
・FPGA実装前に論理シミュレーションでデバッグしたい方
・FPGA実装後にロジック・アナライザでデバッグしたい方

●講演の特徴と目標
・Zybo(7000,Z7-10,Z7-20)にディジタル・フィルタを実装できる
・ツールはVivadoのみでOK(Vitisは必要ない)
・パソコンはWindowsでもLinuxでもOK
・ARMやMicroblazeといったプロセッサは使わない
・ベンダフリーなHDL(他社FPGAに移植も容易)
・VerilogとVHDL両方用意する予定
・パソコンのサウンド・デバイスでフィルタ入出力を測定
・FIR/IIR型フィルタのHDLが分かる
・IIC通信(SSM2603設定用)のHDLが分かる
・音声の信号処理ができる
・フィルタ係数導出法が分かる
・FPGAの強みである並列性,リアルタイム性を実感できる
・メモリ・アクセスと積和演算が中心で応用範囲が広い(AIなど)

●内容
1 Vivadoプロジェクトの作成
 ボード(Zybo Z7-020など)の選択
 デザイン用HDLファイルを追加
 コンパイル(論理合成)が成功することを確認

2 Vivadoで論理シミュレーション(下記URL①)
 シミュレーション用HDLファイルを追加
 I2C(IIC)通信をシミュレーションで確認
 SSM2603(オーディオ・コーデック)の入出力を見る
 S-P(シリアル-パラレル),P-S(パラレル-シリアル)変換回路を見る
 フィルタの入出力(Low Pass特性)を見る

3 VivadoからFPGAをプログラム(下記URL②)
 Clocking Wizardでクロック生成(44.1kHz*256)
 ピン・アサイン(どの入出力がどのピンに行くか決める)
 コンパイル→ビット・ストリーム生成
 フィルタをFPGAにプログラム
 フィルタ出力の音を聞いてLow Pass特性を実感
 サウンド・デバイス+SoftOscillo2(Windowsアプリ)で測定

4 Vivadoのロジック・アナライザで内部信号を見る(下記URL③)
 ILA(Integrated Logic Analyzer)を追加
 ILAに信号やクロックを登録
 トリガ設定で見たい瞬間の波形を取り込む
 キャプチャ設定で効率よく波形を取り込む
 I2C通信,SSM2603の入出力をロジアナで観測
 S-P,P-S,フィルタ回路の入出力を観測

5. DSPLinksで係数導出
 フィルタ設計用Windowsアプリ-DSPLinks
 パラメータの設定
 周波数特性を見る
 フィルタ係数を整数化する
 IIR/FIRフィルタの係数を変えてプログラム→測定

6. IIR/FIRフィルタ回路の説明
 ブロック図,差分方程式,伝達関数,回路図
 回路図をHDLで表現する
 IIRのHDLの注意点(係数の極性,縦続接続の勘所等)
 FIRのHDLの注意点(RAMにデータ,ROMに係数,それらの記述等)
 積和演算のタイム・チャート(シミュレータ,ロジアナとの比較)
 シミュレーション用HDLの説明

7. フィルタ以外の回路の説明
 S-P/P-S,I2C通信,チャタリング・ノイズ対策回路の説明

●参考動画
1 ZYBO Z7-20でデジタル信号処理(3)

ZYBO Z7-20でデジタル信号処理(3)



2 ZYBO Z7-20でデジタル信号処理(4)

ZYBO Z7-20でデジタル信号処理(4)



3 ZYBO Z7-20でデジタル信号処理(5)

ZYBO Z7-20でデジタル信号処理(5)







使えるZyboはこの3種類(7000,Z7-10,Z7-20)


パソコン1台あれば実験ができる(音声信号を入出力)


FPGA実装前に論理シミュレーションする


FPGA実装後はロジック・アナライザでデバッグ


フィルタの出力をWindowsアプリ(SoftOscillo2)で測定



【受講者が持参するもの】
オンライン限定で基本的に実習なしだが,パソコンにVivadoをインストールしておくと講師と一緒にシミュレーションやコンパイルができる.Zybo(7000,Z7-10,Z7-20)があれば,プログラミングやロジック・アナライザによるデバッグができる.

【講師】
岩田 利王 氏〔株式会社 デジタルフィルター 代表取締役〕
 音声・画像などのデジタル信号処理システム,VHDL/VerilogによるFPGA(Xilinx, Intel),dsPIC, ARM Cortex,MSP430等マイコンシステム,ラズベリーパイ,Arduino,Windowsアプリケーション,スマートフォンアプリ(Android/iPhone),プリント基板などの開発に従事.「実践ディジタル・フィルタ設計入門」,「dsPIC基板で始めるディジタル信号 処理」,「FPGAスタータ・キットで初体験!オリジナル・マイコン作り」,「FPGAパソコンZYBOで作るLinux I/Oミニコンピュータ」などCQ出版社から著書多数 .
講師サイト:http://digitalfilter.com/


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