実習・Armマイコンでつくるダイレクト・サンプリング方式のSDR[教材キット付き]

実習・Armマイコンでつくるダイレクト・サンプリング方式のSDR[教材キット付き]
―― FPGAを使わない!Cortex-M4のプログラムでソフトウェア・ラジオの実体験

  

【開催日】2022年6月7日(火) 10:00-17:00 1日コース
【セミナNo.】ES22-0031  【受講料】25,000円(税込)
【会場】東京・巣鴨 CQ出版社セミナ・ルーム [地図]
セミナ会場

 本格的なSDR(Software-defined radio)を作るためには,FPGA,LNA(Low-noise amplifier),超高速AD変換器などの特別な部品が必要なため,簡単に始めるわけにはいかない.しかし,中波のAM放送を受信するということに限定すれば,特別な部品を使わなくてもCortex-M4程度の処理能力のマイコンで十分に実現できる.
 本セミナでは,1Mサンプル/秒以上のAD変換器とFPU(Floating-point unit)を内蔵し,クロックが180 MHzのSTM32F446を搭載するマイコン・ボードを使う.プログラム開発には,クラウド・ベースでフリーのMbedを利用し,C/C++ 言語で行う.セミナの中では,SDRを実現する上で必要な種々の信号処理の手法を学ぶ.その上で,実際に中波のAM放送を受信できるダイレクト・サンプリング方式(標本化周波数:900 kHz)のSDRのプログラムを作る.
 そのほかに,FM対応のSDRのプログラムも作る.ただし,FM放送の周波数は高いため,セミナ・ルーム内に低い周波数の搬送波のFM送信機を設け,ここから送信するFM信号を受信できるようにして実験する.

※ このセミナでは,マイコンの外付け回路として,高周波アンプ,バンドパス・フィルタ,ヘッドフォン・アンプを使います.これらは事前にブレッド・ボード上に組み立てたものを使います.そのため,電子回路組立の経験がない方でも参加できます.
※マイコン・ボード Nucleo-F446REにつきましては,弊社で予め準備した貸出用ボードを使用いたします.
※ ブレッド・ボード回路,講師作成のプログラム,およびセミナで作成したプログラムはお持ち帰り可能です.

1.SDRの紹介
2.SDRを作るための基礎知識
 2.1 SDRの構成
 2.2 標本化定理とアンダ・サンプリング
 2.3 直交信号を生成するNCO(Numerically controlled oscillator)
 2.4 CICフィルタを利用するダウン・サンプリング
 2.5 CICフィルタの周波数特性の補償
 2.6 通常のFIRフィルタを利用するダウン・サンプリング
 2.7 AM復調で使う信号処理
 2.8 FM復調で使う信号処理
3.中波AM放送の受信用SDRを動かす
 3.1 SDRを動かすためのマイコン外付け回路
   ・ 高周波アンプ
   ・ バンド・パス・フィルタ
   ・ ヘッドフォン・アンプ
 3.2 標本化周波数の選び方
 3.3 SDRのプログラミング
 3.4 SDRの実験
4.FM信号の受信用SDRを動かす
 4.1 FM信号の生成法
 4.2 FM送信機のハードウェア
 4.3 FM信号受信の実験

マイコンの外付け回路として,高周波アンプ,バンドパス・フィルタ,ヘッドフォン・アンプを使います.事前にブレッド・ボード上に組み立てたものを使うため,電子回路組立の経験がない方でも参加できます.
マイコンの外付け回路として,高周波アンプ,バンドパス・フィルタ,ヘッドフォン・アンプを使います.事前にブレッド・ボード上に組み立てたものを使うため,電子回路組立の経験がない方でも参加できます.

1Mサンプル/秒以上のAD変換器とFPU(Floating-point unit)を内蔵し,クロックが180 MHzのSTM32F446を搭載するマイコン・ボードを使います.プログラム開発には,クラウド・ベースでフリーのMbedを利用し,C/C++ 言語で行います.
1Mサンプル/秒以上のAD変換器とFPU(Floating-point unit)を内蔵し,クロックが180 MHzのSTM32F446を搭載するマイコン・ボードを使います.プログラム開発には,クラウド・ベースでフリーのMbedを利用し,C/C++ 言語で行います.

AM 復調の際に,なぜ Sqrt(I*I + Q*Q) という処理が必要になるのか?放送局側の搬送波と,受信器側の局部発振器の周波数および位相が完全に一致していれば,I 信号または Q 信号だけで復調波になるので, Sqrt(I*I + Q*Q)という処理は不要です.しかし,実際にはそのような条件を満足させることは現実的ではないので,周波数および位相がずれてもちゃんと復調ができるように Sqrt(I*I + Q*Q) が必要になることをシミュレーションで確かめます.※図をクリックすると拡大表示できます.
AM 復調の際に,なぜ Sqrt(I*I + Q*Q) という処理が必要になるのか?放送局側の搬送波と,受信器側の局部発振器の周波数および位相が完全に一致していれば,I 信号または Q 信号だけで復調波になるので, Sqrt(I*I + Q*Q)という処理は不要です.しかし,実際にはそのような条件を満足させることは現実的ではないので,周波数および位相がずれてもちゃんと復調ができるように Sqrt(I*I + Q*Q) が必要になることをシミュレーションで確かめます.※図をクリックすると拡大表示できます.


●対象聴講者
・ SDRに関心を持っており,作ってみたいが,難しそうで敬遠している方.
・ 特別な部品を使うことなく,マイコンボードで手軽にSDRを作ってみたい方.
・ SDRの仕組みを知りたい方.
・ z変換やFFTなどのディジタル信号処理の理論がわかっていないと,SDRを理解できないと思っている方.

●講演の目標
・ SDRで行っている種々の信号処理を理解する.
・ SDRに適した信号処理のアルゴリズムを理解し,そのプログラムを作れるようになる.
・ ディジタル信号処理の基本的な考え方を理解する.

●参考文献
フルディジタル無線機の信号処理,CQ出版社,西村 芳一/中村 健真/共著
・Mbedを使った電子工作プログラミング,工学社,三上 直樹
・連載Armマイコンでつくるダイレクト・サンプリングSDR,
 トランジスタ技術2021年1月号~,CQ出版社,三上 直樹

【受講者が持参するもの】
・ 作成したプログラムなどを持ち帰るためのUSBメモリなど.
・ ヘッドフォン(事務局でも用意する)



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コース

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カテゴリ

 回路・電子部品
 基板・ノイズ

シリーズ

 

特徴

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 実習

キーワード

 クラウド
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 ソフトウェア
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 開発手法
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