実習・高速な処理ができる!FPGAによるOFDM無線信号処理の入門

実習・高速な処理ができる!FPGAによるOFDM無線信号処理の入門
―― OFDMのFPGAへの実装を体験しながら,FPGA信号処理の基礎を学ぶ

   

【開催日】2018年10月18日(木) 10:00-17:00 1日コース
【セミナNo.】ES18-0117  【受講料】28,000円(税込)
【会場】東京・巣鴨 CQ出版社セミナ・ルーム [地図]
セミナ会場

 FPGAによる無線信号処理の入門内容を取り扱う.FPGAはリコンフィギュラブルかつ高速信号処理ができることが特色であり,高速大容量の無線規格のプロトコルの検証や,自分オリジナルの無線規格を作る際に力を発揮する可能性を秘めている.
 新しい無線規格の開発段階において,ソフトウェア無線によるプロトコルの検証が行われる.ソフトウェア無線とは,ソフトウェアを変更することで様々な無線機器に変更できるシステムである.ソフトウェアを何度も変更して試行錯誤しながら最適なプロトコルが導き出されれる.しかしながら,無線の規格によっては高速な信号処理が求められるため,ソフトウェアでは信号処理が追いつかない場合が出てくる.そこで,FPGAの活用が検討される.FPGAは高速な信号処理が可能で,なおかつ,ファームウェア変更により処理内容がリコンフィギュラブルである.
 近年の動向として,MIMOなど高速大容量の無線規格の登場により,プロトコルの検証を行う際にFPGAによる信号処理が必要となる場合が多い.
 このセミナでは,FPGAによる信号処理の入門として,OFDMのFPGAへの実装を体験していく.特にOFDM送受信では,高速な信号処理をリアルタイムで行うことが求められるためFPGA実装の機会が多いプロトコルといえる.
 本セミナでは,半完成したソース・コードを利用し,信号波形をリアルタイムで確認できるFPGAデバッグ・ツールを用いながら,FPGA開発の大まかな流れを体験していく.

1.FPGAを無線信号処理に使用するメリット
2.FPGA無線信号処理ボードPRFX-1
 2.1 PRFX-1の各ブロック
 2.2 書き込み済みファームウェアにてOFDM送信を行いスペアナで観測
 2.3 送信機・受信機を組み合わせてターミナルからアスキー・データ送受信を体験
3.制作するOFDMの仕組み
 3.1 サブ・キャリアへのデータ分割
 3.2 OFDMのメリット・デメリット
 3.3 制作するOFDM送受信ファームウェアの諸元
4.開発環境QuartusPrimeの基本操作
 4.1 完成済み送信ファームウェアを開いて各部を確認
 4.3 Verilog構文の簡単な説明
 4.4 コンパイルしてみる
5.OFDMの送信ファームウェアの制作
 5.1 送信ファームウェアのブロック図
 5.2 ターミナルからアスキー・データ受け取り部の制作
 5.3 ターミナルからアスキー・データ受け取り部の動作確認
 5.4 アスキー・データをサブキャリア分割してIF波形生成部の制作
 5.5 アスキー・データをサブキャリア分割してIF波形生成部の動作確認
6.OFDMの受信ファームウェアの制作
 6.1 送信ファームウェアのブロック図
 6.2 シンボル同期およびキャリア同期部の制作
 6.3 シンボル同期およびキャリア同期部の動作確認
 6.4 復調部の動作原理と制作
 6.5 復調部を動作させてコンスタレーション・ダイヤグラムを確認

PRFX-1ボードによる送受信風景
PRFX-1ボードによる送受信風景

デバッグツール(SignalTapⅡ)による波形観測
デバッグツール(SignalTapⅡ)による波形観測

実習で使用するPRFX-1ボード
実習で使用するPRFX-1ボード

●対象聴講者
・ソフトウェアによる無線プロトコルの処理速度に不満を感じ,FPGAの採用を検討されている方
・OFDMの規格について,体験を通して学びたい方

●講演の目標
・FPGAに開発の流れを理解できる
・FPGAの開発に必要なもの(開発ツール,治具,ハードウェア記述言語の知識)を確認する
・OFDMの仕組みを体験を通して理解できる

※参考文献,参考URL
RFワールド通巻41号の特集 
-- http://www.rf-world.jp/bn/RFW41/RFW41A.shtml
-- http://www.rf-world.jp/bn/RFW41/RFW41S.shtml

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