直感的に理解できる! 「CMOSアナログ回路設計の基礎」

直感的に理解できる! 「CMOSアナログ回路設計の基礎」
―― 1日で理解できるCMOSアナログの基礎

 

【開催日】2017年6月8日(木) 10:00-17:00 1日コース
【セミナNo.】ES17-0061  【受講料】21,000円(税込)
【会場】東京・巣鴨 CQ出版社セミナ・ルーム [地図]
セミナ会場

 現在のSoCはCMOSプロセスで設計されている.高速インターフェース回路に代表される多数のアナログ回路が内蔵されており,これらのアナログ回路の性能がセットの性能を決めてしまう場合も多く,半導体開発に従事するエンジニアのみならず,セットメーカでSoCを扱うエンジニアにとってもCMOSアナログの知識は身に着ける必要のある必須の技術となっている.
 しかし,CMOSアナログ回路はデジタル回路と異なり,半導体物理,トランジスタ原理,交流理論などカバーすべき基礎知識の範囲が広く,回路動作は難解であり理解には時間を要する.またCMOSアナログ回路の専門書が多数出版されているが,読んでもよく分からないとか,予備知識のレベルが違うため理解が進まないとか,導出が省略されているなど式だけでは直感的理解ができず困っている,という声が多数寄せられている.
 このセミナでは, これからCMOSアナログ回路を学ぼうとするエンジニアや,参考書を読んだがよくわからないので一から学習し直したいというエンジニアを対象に,前提となる基礎知識から丁寧に説明し,CMOSアナログ回路の基礎技術を図表を多用し,導出を省略せず直感的に学べるものである.
 1日の講義でCMOSアナログの基礎部分を徹底的に解説する.本講義は予備知識なしで理解できるように構成しており,得られる知識は,全てのCMOSアナログ回路に役立つのものであり今後の実務に役立つ.また補足として実務で求められるプリント基板の設計の勘所を,高速インタフェース回路を例に挙げて解説する.

1. MOSトランジスタの物理
 1.1 半導体の共有結合
 1.2 半導体結晶とエネルギハンド
 1.3 自由電子とホール
 1.4 P型半導体とN型半導体
 1.5 多数キャリアと少数キャリア
 1.6 PN接合と電位障壁
 1.7 MOSトランジスタと界面動作
 1.8 MOSトランジスタの電流特性
 1.9 基板バイアス効果
 1.10 チャネル長変調効果
 1.11 半導体の製造フロー
 (演習1)
2. MOSトランジスタの基本回路動作
 2.1 ソース接地回路の大信号特性
 2.2 アナログ回路における小信号解析の必要性
 2.3 トラスコンダクタンス
 2.4 ドレイン抵抗
 2.5 基板効果トランスコンダクタンス
 2.6 抵抗負荷のソース接地回路
 2.7 電流源負荷のソース接地回路
 2.8 ソース接地回路の小信号特性
 2.9 ドレイン接地回路の大信号解析
 2.10 ドレイン接地回路の小信号解析
 2.11 ソース側,ドレイン側から見た小信号抵抗の違い
 2.12 ゲート接地回路の小信号解析
 2.13 ソース接地回路+ソースフォロア回路
 2.14 ソース接地回路+ゲート接地回路
 2.15 デジェネレーション抵抗
 (演習2)
3. 電源回路とカレントミラー回路
 3.1 オーバードライブ電圧
 3.2 電流源回路の定電流性
 3.3 カレントミラー回路
 3.4 カスコード回路
 3.5 カスコードカレントミラー回路
 3.6 低電圧カスコードカレントミラー回路
 (演習3)
4. 差動増幅回路
 4.1 差動増幅回路
 4.2 差動入力成分と同相入力成分
 4.3 差動回路の大信号解析
 4.4 差動入力成分とハーフサーキット解析
 4.5 同相入力成分とハーフサーキット解析
 4.6 差動利得と同相利得
 4.7 CMRR対策乖離
 4.8 差動回路の構成(抵抗負荷とアクティブロード)
 4.9 差動回路の構成(差動出力とシングル出力)
 4.10 カスコード差動回路
 4.11 フォールデット・カスコード回路
 (演習4)
5. 周波数応答と負帰還回路
 5.1 正弦波交流,弧度法と角速度
 5.2 LCR回路方程式(微分方程式)
 5.3 複素数の活用(jの意味すること,微分演算子,積分演算子)
 5.4 誘導性リアクタンス,容量性リアクタンス
 5.5 LCR回路へ複素数の適用
 5.6 各素子の周波数特性
 5.7 ボード線図と複素数表示
 5.8 1次フィルタのボード線図
 5.9 ポールとゼロ
 5.10 MOSトランジスタのミラー効果
 5.11 ソース接地回路の周波数応答
 5.12 ソースフォロアのトランジスタの周波数応答
 5.13 オペアンプのトランジスタの周波数応答 
(演習5)
Appendix
 ・高速インターフェースのボード設計

MOSトランジスタの増幅の理解1<br/>
MOSトランジスタの増幅の理解1

MOSトランジスタの増幅の理解2<br/>
MOSトランジスタの増幅の理解2

●対象聴講者
・CMOSアナログの基礎の基礎から学びたいエンジニア
・セットメーカでCMOSアナログの知識が必要なエンジニア
・CMOSアナログが専門でないエンジニア

●講義の目標
・CMOSアナログの基本回路が腑に落ちるように理解できる
・CMOSアナログの回路図を見て何がポイントで動作の概要を掴むことができる
・高速インターフェースのプリント基板を見てどこに注意しないといけないかポイントを理解できる


【受講者が持参するもの】
不要

【講師】
長野 英生 氏〔株式会社セレブレクス 〕
  1992年 同志社大学工学部卒。同年 三菱電機株式会社入社。 2010 年に三菱電機株式会社、株式会社日立製作所、日本電気株式会社の半導体事業の統合によりルネサス エレクトロニクス株式会社に転籍。2015 年から半導体ベンチャの株式会社セレブレクス。一貫してディスプレイ用LSI の開発、高速インターフェースの技術開発、コンソーシアム活動に従事。高速インターフェース関連、CMOS アナログ設計関連の講演、特許出願多数。 著書に、「高速ビデオ・インターフェースHDMI & DisplayPort のすべて」(CQ 出版社)、「ディジタル画像技術事典200」(同)、「USB Type-C のすべて」(同)、「Interface 別冊付録 最新ビデオ規格HDMI とDisplayPort」(同), 「LTspiceで解析 CMOS回路入門」(同)。他に月刊誌「Interface」(同)や「FPGA マガジン」(同)に、高速ビデオ信号関連の最新動向を寄稿。VESA(Video Electronics Standard Association)Japan Task Group 所属。


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過去に受講された方のコメント

  • 基本的な構成のCMOSアナログ回路の動作の解析方法について知りたかった.話題が多岐にわたってカバーされていて良かった.(40代,LSI開発エンジニア)
  • アナログ回路の基本的な原理について聞きたかった.ある程度は理解できたが,説明が早くもう一度テキストで復習し,理解を深めようと思う.(30代,LSI開発エンジニア)
  • コース目的を満足に達成することが出来た.ありがとうございました.(50代,機器開発エンジニア)
  • CMOS設計の基本のおさらいを聞きたかった,カバー範囲が広く,大変勉強になった.(50代,LSI開発エンジニア)
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コース

 1日コース

カテゴリ

 回路・電子部品
 基板・ノイズ

シリーズ

 

特徴

 演習あり

キーワード

 インターフェース
 ボード
 開発手法
 技術教育
 研究開発
 製造
 電磁界

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